スピーカーの能力をとことん使い切るための”部屋直し”、”部屋作り”
その3

ルームチューンご希望のお客様からのご質問にお答えしつつ解説します
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その1 その2 その3

サーロジック製品によるルームチューン実践遍

オーディオシステムの概況 :
  SP;タンノイ「アーデン」+ST200(スーパーツィータ)+ヘロダイン(サブウーハー)
  
  P0WER−AMP:マッキントシュMC1600
  PRE−AMP  :金田式トランジスタアンプ
  CDトランスポート:エソテリックP30  
  DAコンバータ  :エソテリックD30
   (このほか、FMチューナー及びDAT、カセットデッキ等)
   (電源ケーブル及びスピーカーケーブル:クーリエ)
部屋の概況
    パナホーム   12畳(6畳間×2)
SP周りの状況
  スピーカーは後ろの壁から約1.5m離して設置し、壁際の中央に29インチテ
レビ を置いてテレビからの音の反射による悪影響を避けるようにしています。
  両スピーカーの間はユニット中央間で計測して約2m離してあります。
    右スピーカーの斜め後ろの壁に接して、オーディオラックを設置してあります。

    左右の音量バランスがとりにくい。

LV パネルの音響特性、物理特性
 音楽が楽しく鳴ってくれないオーディオルームやホームシアターのチェックポイントは、中高音域の拡散性が不足していないか? ミッドバスにブーミングが発生していないか? の2点で、この2点にフラッターエコー対策を加えたものがルームチューンの三大要素です。LVパネルはこれら3つの課題を一枚のパネルで改善出来るように設計した製品です。

 LV パネルは松材リブの太さと段差で中高音域を拡散反射し、内部構造と松合板でミッドバスを吸音し、その質量で壁振動を抑制してミッドバスの発生を抑えます。フラッターエコーも凸凹面に軽減の効果がありますが、斜めにすれば完全に止まります。

 LVパネルはルームチューンに必要な機能の全てを一枚に網羅したハイブリッド構成のパネルで、基本配置にパネルを置き、部屋固有の弱点を補正する位置に追加のパネルを置くとルームチューンが完成します。

中高音域を拡散反射
@ : 中高音域の拡散反射音は楽器の音に自然な佇まいと密度感を与えます。部屋中に散らばった楽器の倍音は、楽器の実音にけっして硬さを与えることなく、繊細で鮮度の高い豊かな躍動感を与えます。
http://www11.ocn.ne.jp/~otokiti/musyasyugyou.html#9

ミッドバスを吸音
A : 表のリブと内部構造で適量ダンプされた松合板が、ブーミーの原因となるミッドバスのダブツキを熱変換して消音します。


ミッドバスの振動防止
B : 柱と胴縁で支えられた板壁(石膏ボード、合板など)は150Hz前後の共振ポイントを持ち、楽器の実音から供給されたエネルギーを共振エネルギーとして蓄え、実音が消えた後も暫くの間ミッドバスの輻射音を出し続けます。

 この輻射音こそがブーミーと不快な圧迫感の真因ですが、定在波であると解説する専門家が多いのに吃驚します。
 LVパネルをSPの周りに設置すると、その質量が衝立となってウーファーのエネルギーを遮蔽し、振動エネルギーの蓄積を阻止します。
◇『解説』の感想
  興味深く読ませていただき、大変参考になりました。
  総論部分について、とりあえずの感想を述べさせていただきます。

(1) 『B : 柱と胴縁で支えられた板壁(石膏ボード、合板など)は150Hz前後の共振ポイントを持ち、(略)   ・・・・。この輻射音こそがブーミーと不快な圧迫感の真因ですが、定在波であると解説する専門家が多いのに吃驚します。』について

    ▼私も定在波こそ諸悪の根源と思っていましたので、大変驚きました。音響的なシュミレーションの実験は、一般家庭の住居ではない建物で行っているせいで、建物の板壁による輻射音が見逃されているのでしょうか。


LVパネルの動作と設置による効果を列挙すると

1.ポーラパターンを復元してサウンドステージを作る
 コンベンショナルSPが送り出す楽器の音は前方単一指向で、高音域に向かって指向特性が劣化します。高音域に向かって指向特性がどんどん劣化し続ける楽器の音の背後から、高域に向かって指向特性がどんどん改善され続けるLVパネルからの拡散反射音を加えると、リスニングポイントから見た楽器のポーラパターンがナマ楽器のポ ーラパターン(360°指向性)に近付きます。
http://www.salogic.com/home.files/solution/salo.pdf
http://www.salogic.com/home.files/solution/salo-proto.htm

 ポーラパターンが復元されると、頭部伝達関数が反応できるようになって楽器やボーカルの佇まいが蘇えり、ナマ演奏のステージの躍動感をもったナマと相似形のダウンサイジングされたサウンドステージがオーディオルームに蘇えるのです。
<左右の耳だけで上空の余韻が聴こえる>参照

 サウンドステージはフリースタンディングのSP配置だけでも作り出すことが出来ます。しかし部屋自身の良し悪しに左右される要素が大きく、ましてや その特性を自由に変化させて、オーナー好みのサウンドに進化させるのは至難の業と言って良いでしょう。

 なぜかと言うと、平面壁の反射音では、低音域の反射エネルギーが強くて、ポーラパターンの復元が中途半端にしか達成できないからです。

 フリースタンディングではSPをできるだけ壁から離して低音域のエネルギーを減らし、ポーラパターンの復元性を高める必要があります。

 LVパネルはSPの指向特性の劣化分を補正する拡散反射の特性を備えているので、SPの背後に置けばポーラパターンが復元して音楽が楽しく鳴ってくれる条件が整います。

 例えばSPとパネルの間のフリーの距離がゼロであってもサウンドステージを作ることが出来ます。フリーの距離が確保できれば、LVパネルの使用量を減らすことが出来ます。

2.部屋中を同じ音の音場にする
 リスニングポイントがSPから遠くなるに従い耳に入る音圧が減少します。リスニングルームは閉鎖空間なので半分くらいに割り引いて換算する必要がありますが、単一指向音源の音圧は距離の2乗に逆比例して低下します。例えばSPの軸上50cmの楽器の音圧を1とすると、2mの位置では1/16の音圧になります。

 一方ポーラパターンが復元された(360°指向性)の楽器の音では、音圧の低下が距離に単純逆比例するので2m位置の音圧は1/4のレベルに留まってくれます。

 ポーラパターンが復元された楽器の音による音楽鑑賞では、リスニングルームの音圧の均一化が起こり、リスニングポイントと言われるような、小さなエリア にしがみつく必要性がなくなるのです。しかもポーラパターンが360°傾向になっていることから、四方八方に同じ周波数特性の楽器の音が送り届けられ、初期伝送特性のフラット化も同時に達成されます。

 寝ころんでも音質・音場が殆ど変化しない、家族全員が同じ音場を共有できる奥様の理解が得易いオーディオルームやホームシアターが実現されます。
(2) 『リスニングポイントから見た楽器のポーラパターンがナマ楽器のポーラパターン(360°指向性)に近付きます。』について
    ▼「ポーラパターン」の日本語訳、解説がないので、正確に理解できませんでした。

 ポーラパターンとは発音体(楽器)や受音体(マイクロフォン)の360°方向の指向性を三次元の円グラフに表したものです、紙面で立体表現すると視認性が悪いので、水平方向の二次元の円グラフ複数枚で描かれることが多いようです。

下記ページをご参照ください。
http://www.audio-technica.co.jp/atj/mic/02/index.html
http://www.audio-technica.co.jp/products/mic/hyp-220.html
http://www.otk.co.jp/original/soundadvance/pdf/ct12f_sp.pdf


3.楽器の実音と間接音を分離して定位させる
 ホールの初期反射音や残響音、あるいはリミックスで加えたデジタルリバーブの響きなど、ソースに含まれる間接音が楽器の実音にまとわりつくと音楽の透明度が著しく低下します。SPのバッフル面に音が張り付いてしまう、所謂、音放れの悪い状態です。

 LVパネルの拡散反射面は、音源に含まれるホールの響きなどの定位が曖昧な間接音を、その表面に引き付けて定位させる性質があります。平らな壁面は実音と間接音の両方を引き付けてしまうので、その特性を使い分けてルームチューンを行います。

 SPの背後にLVパネルを置くと、ホールの響きのみがLVパネルに引き寄せられて一歩後退し、空間の広がりが姿を現します。これがサウンドステージを作る素材になります。
(3) 『■3.ホールの初期反射音や残響音、あるいはリミックスで加えたデジタルリバーブの響きなど、ソースに含まれる間接音が楽器の実音にまとわりつくと音楽の透明度が著しく低下します。』について
   ▼私は以前に、メインスピーカーのほかに、DSPを使ってデジタルリバーブやエコーをかけた音を、フロントスピーカー及びリアスピーカーから出すというシステムを試みたことがあります。(ステレオサウンド誌にSSS再生と称して、****アンプを常に推薦し続ける評論家や******の評論家が推奨していました。)
 しかし、どうやっても音楽の透明度の著しく低下は免れず、とうとうものになりませんでした。

 今回のこの『・・・・・リミックスで加えたデジタルリバーブの響きなど、ソースに含まれる間接音が楽器の実音にまとわりと音楽の透明度が著しく低下します。』という指摘は、まさに的確です。

 聴覚の記憶がそうさせるのだと思いますが、ソースに含まれるホールの響きなどの間接音は、定位させた方向の空間に本来ある音に擬態して音場空間創造の片棒を担ぐようです。記憶が全くない場合は?になってしまうのだと思いますが、生活空間の体験で折込済みのようです。

 平面壁の一部にLVパネルを組み込むことで、「奥行きを強調したサウンドステージ」、「広がりを強調したサウンドステージ」、「高さや包容感を強調したサウンドステージ」など、オーナーの嗜好に合わせて自由なプランを実現することが出来ます。しかし多数のルームチューンの実績から、音楽嗜好のオーナーは同じ構成を好むことが判明しています。

●SPの背後に背の低いパネル(LV1200)を置くと、奥行きのあるサウンドステージになります。

●SP背後に背の高いパネル(LV1800)を置くと、奥行きと高さのあるサウンドステージになります。

●SP真横のパネル(LV1200〜1800)はサウンドステージの奥行きに厚みのある存在感を加えます、楽器の音に豊かな潤いが加わって佇まいが立体的になり、コーラスなどのアンサンブルの一人々の声を独立した定位として聞き取れるようになります。

●SPバッフルより手前のSPに近い位置のサイドパネル(SV900〜1000)は、サウンドステージに展開するセッションから、低域の包容力を手前に引き出します。それまで定位が重なってかき消されていた細かな音がワンサと姿を現し、アレンジャーとミクサーのセンスが見えるようになって全てのCDを聴き直したくなるほどの新鮮さを覚えるはずです。
http://www.salogic.com/home-select.files/home-43-sub.htm
http://www.salogic.com/home-select.files/home-67-sub.htm

●リスナー周辺のサイドパネル(LV600)は低音〜超低音の揺らぎでリスナーを包み込む寛げる音場を作ります。この位置の拡散音は切妻天井の欠点である低音不足を補うほどの効果があります。


●リスナー背後のパネル(LV1200〜LV1800)はリスナーを後ろから包み込み、ダウンサイジングしたコンサートホールを作ります。


●床のパネル(Gallery basso)は超低音の揺らぎをリスナーの足元に引き出してくれます。ウーファーと同じ高さに浮き上がってしまい、 地に足が付かない不安定な佇まいになることが多いキックドラムやベース・コントラバスの音を着地させて、その上に中高音域の楽器が重なるイメージの縦方向の分解能を高めます。オーケストラのひな壇が見えるようにステージが展開し、個々の楽器の佇まいも安定感に包まれます。


 ここまで読み進んでいただくと部屋中がパネルだらけで人の居所がなくなるのでは? と危惧を覚えると思います。確かに1970年代の建売住宅やアパートなど、軟弱な胴縁に6mmの化粧合板を打ち付けた程度の内装の部屋では、壁振動、天井振動、床振動によるブーミー感が強く、できればパネルで全て囲んでしまいたい、と思うことがありますが・・、

 しかしきちっと設計された部屋であればオーナーの嗜好とのズレを補う少量のStainVeil パネルでチューンが完了します。


 問題山積の部屋でも、基本セット〜ミッドレンジのセットで音が激変します、無償ルームチューンではハイエンドモデルを追及しますが、一般にご採用いただくセットはミッドレンジ程度で落ち着きます。

 LVパネルを適所に置くことで繊細感やゆとりのある膨らみが加わって音楽の質感の向上が見られますが、適量を超えて本来平面壁であるべき場所に拡散パネルを置くと賑やかになりすぎて、かえって解像度を落とす結果になります。

 拡散パネルの自作派が陥る落とし穴に、拡散パネルの使い過ぎがあります。拡散面が異常なほど沢山必要になってしまう部屋が本来必要としているのはミッドバスの吸音体とフラッターエコーの消去です。

 ミッドバスの吸音構造が無い自作パネルでは高音域の拡散音でブーミー感を覆い隠さなければなりません、結果パネルだらけになってしまうのでしょう。

 ルームチューンは平面反射の一部を拡散反射にすることで成り立つもので、拡散反射部分は部屋の表面積の1/10以下が普通です。壁面の強度アップとフラッターエコー消去のためにパネル形式のもので部屋全体を覆わなければならないとしたら、偏向反射のGallery-wavを使います。Gallery-waveパネルは表面に凸凹のないスリット構造の平面パネルで、壁振動とフラッターエコーを消去します。


4.初期反射音の高音域を増やし残響時間の高音域を長くする
 初期反射音の高音域を増やすと、残響音の質が向上します、残響時間の周波数特性は100Hz以下の低音域急上昇、2kHzから8kHzに向かって若干上昇が理想的な形です。

<残響の質について>参照 
http://www.salogic.com/Basic-RoomTuning/Basic-RoomTuning.htm

 石膏ボードに壁紙仕上げなどの普通の作りの部屋の残響時間は、高音域が必ずダラ下がりになります、LVパネルを設置すると8kHzに向かって初期反射音の密度が増えて残響音の質が向上し、音楽のもつ本物の躍動感が加わります。

5.ダブつくミッドバスを除去する
 ルームチューンでは、何はさておきミッドバスのエネルギーを適性値に整えることが求められます。ミッドバスのエネルギーが大き過ぎると、いくら高価なオーディオ機器を投入しても、明快な定位や楽器の質感を感じることは不可能です。

 LVパネルでは、内部構造と背面の松コンパネが連携してダブついているミッドバスがあれば除去します。他社製品にない特徴です。

6.パネルの質量でミッドバスの発生を防ぐ
 SPが送り出す低音のエネルギーは想像以上に大きく、石膏ボード壁や板壁は少なからず板振動を起こします。そしてその帯域が100〜300Hzのミッドバスに集中する傾向があり、オーディオ再生が最も嫌うブーミーングの帯域です。

<ブーミング対策、RCの板壁の吸音率参照>柱や胴縁の強度が不足していると、吸音帯域と同じ帯域の輻射音を出し続けます>
http://www.salogic.com/Basic-RoomTuning/Basic-RoomTuning.htm

 SPを囲うLVパネルの質量が壁振動を軽減します。蝶番で連結したLV1800spは質量36kg、StainVeil 1800spは40kgです。
http://www.salogic.com/home.files/shop/shop4.htm
http://www.salogic.com/home.files/shop/shop5.htm

7.100Hz以下の残響時間を急激に長くして音楽の質感を高める
 サウンドステージが確立できたオーディオルームで、100Hz以下の残響時間を急激に長くすると、音楽の質感が滑らかでありながらダイナミックで鮮度と解像度が高い音質に変化します。質の良いサブウーファーで得られる質感と共通するものです。

 100Hz以下の低音域の残用時間の急上昇は、壁質量が大きいRC打ちっ放しのオーディオルームであれば基本性能として最初から備わっています、但しミッドバスも上昇するので吸音が必要ですが・・。
 木造のオーディオルームで心から音楽に浸りたいと希望したとき、必ず手に入れたくなる要素が低音域の残響時間の急上昇です。

 ルームチューンでこの要素を取り入れるとしたら質量と強度の両方を備えた反射パネルが必要で、StainVeilパネルやGalleryパネルがその用途向けに開発された製品です。

8.上空に吸い込まれるオーケストラの余韻を再現する
 質の良いサウンドステージを実現しフラッターエコーを消去すると、音の間合いに見え隠れする消え入る間際の余韻が聞こえるようになります。SPパネルが1800mmであれば上空に吸い込まれ、いつとはなしに消え入るオーケストラの余韻が再現されるようになります。

余韻の隅々が聴こえるようになるとオーケストラのテンポがゆっくり、ゆったり感じられるようになり、音楽の浸透力が格段にアップします。ここまでチューンが完成すると、休みなく音楽を聴き続けられる疲れ知らずの音空間になります。



以上からルームチューンによる改善項目を抽出すると
●1. ポーラパターンを復元するとナマ演奏の佇まいが回復する。
●1. ポーラパターンを復元するとリスニングエリアが拡大する。
●1. SPの背後にLV1200パネルを置くと、奥行きのあるサウンドステージができる。
●2. SPの背後にLV1800パネルを置くと、高さと奥行きのあるサウンドステージができる。
●2. SPの横サイドにLV1200〜1800パネルを置くと、サウンドステージの厚みが増して個々の楽器の佇まいが明瞭になる。
●2. SPバッフルの手前にLVパネルを置くと、定位の重なりが細部まで解きほぐされ、記録された音の全てが見えるようになる。
●3. リスナー両サイドにLVパネルを置くと、低音の揺らぎと寛げる音場ができる。
●3. リスナー背後にLVパネルを置くと、ダウンサイジングしたコンサートホールが再現される。
●2. Gallery-bassoは低音楽器の着地を助け、高さ方向の分解能を高めてオーケストラのひな壇を再現する。
●1. LVパネルなどで初期反射音の高音域を増やすと、残響音の質が向上する(2k〜8k)。
●1. LVパネルでミッドバスのダブツキをとると楽器の質感が向上する。
●1. StainVeil パネルの質量が壁振動を減らしブーミー感を減少させる。
●2. StainVeil パネルの質量が残響音の質を向上させる(100Hz以下)
●3. フラッターエコーを消去すると、音空間の透明度が格段に高くなって、オーケストラのテンポがゆっくり、ゆったり感じられるようになる。

優先順位でグループ分けすると

エントリーモデル
 同時に達成しないと他の項目の足を引っ張り、お互いの効果を帳消しにしてしまう同時達成必須の項目。

●1.ポーラパターンを復元してナマ演奏の佇まいを回復する。
   --> LV1200sp×2(アップグレードの可能性があれば積み重ねが可能なLV1200sp-Plus)

●1.ポーラパターンを復元してリスニングエリアを拡大する。
   --> LV1200sp×2(アップグレードの可能性があれば積み重ねが可能なLV1200sp-Plus)
   --> LV1200ct×1(フリースタンディングであればct無しも可)
フリースタンディング
 正面の壁面から2m程度以上の距離を離してリスナー寄りにSPを設置する配置方法です。壁から離れて部屋の空間にSPが位置することから、フリースタンディングと言われます。フリースタンディングは部屋の壁からの初期反射音を利用して楽器の実音の背後に残響音を導きサウンドステージを作る方法です。

 平らな壁は、LVパネルと比べると残響音を自身の表面に引き付け定位させる力が弱く、一方楽器の実音を引き付ける力は拡散反射面より強いので、LVパネルによるサウンドステージと比べると、セッションの定位が壁方向に後退する確立が高くなります。

 拡散パネルを使わないフリースタンディングを成功させるには左右の壁からの距離も必要なため、広い部屋でないと中々うまくいきません。

フリースタンディングであればct無しも可 とは、どういうことでしょうか。
 SPをフリースタンディングの配置にすると、正面の壁面がサウンドステージの生成能力を持つ可能性があります、従って部屋自身がサウンドステージを作る能力に長けていればセンターパネルは省略可能です。SPの背後に置くスピーカーパネルでサウンドステージの奥行きだけ深くしてください。

●1.奥行きのあるサウンドステージを作る。
   --> LV1200sp × 2(SPキャビネットが大きければ3連、または、2連+バラ1枚)

●1.残響音の質を向上させる(2k〜8k)。
   --> LV1200sp〜LV1800sp×2

●1.ミッドバスのダブツキをとる 
   --> LV1200sp×2(ブーミー感が強ければ、SPを囲む数のLV1200が必要)

●1.壁振動を減らしブーミー感を減少させる
   --> LV1200sp×2(ブーミー感が強ければ、SPを囲む数のLV1200が必要)

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お問い合わせいただいたセットに当てはめると
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● SV1200sp(3連)×2 または (LV1200sp(2連)+バラ)×2、 アップグレードの可能性があればパネルの継ぎ足しが可能なPlus仕様にする。
● SV1200ct×2(TVの左右に入れば2セットがベスト、SPがうしろの壁から1.5m手前なのでセミフリースタンディングと解釈して省略も可能と思います)


ミッドレンジモデル

●1. ポーラパターンを復元してリスニングエリアを拡大する。
--> (LV1200sp〜1800sp)×2
--> LV1200ct×1(フリースタンディングであればct無しも可)

●2.高さのあるサウンドステージを作る。
   --> LV1800sp×2

●2.サウンドステージの厚みを増し、楽器の佇まいを明瞭にする
   --> SPサイドにLV1500バラ×2(SPの真横)

●2.定位の重なりを細部まで解きほぐし、記録された音の全てが見えるようにする
    --> LV800〜1000バラ×2(バッフルの手前左右)

*上記LV1500とLV900をLV1200一枚で代用できる可能性もあります。(SPの横に平面壁が露出するので、壁強度がある場合)

●2.低音楽器の着地を助け、高さ方向の分解能を高めてオーケストラのひな壇を再現する
   --> Gallery bassoをウーファー手前の床に置く

●2.
残響音の質を向上させる(100Hz以下)
   --> LVをStainVeil に変更

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お問い合わせいただいたセットに当てはめると
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● SV1800sp×2
● SV1500バラ×2 と SV900バラ×2 または SV1200バラ×2
● SV1200ct×2(TVの左右に入れば2セットがベスト、SPがうしろの壁から1.5m手前なのでセミフリースタンディングと解釈して省略も可能と思います)
● Gallery basso×2

*100Hz以下の残響音の質を良くすることを断念すれば、StainVeil --> LVに変更可。


ハイエンドモデル

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お問い合わせいただいたセットに当てはめると
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 クオリア(言葉では言い表せない微妙な質感)の追求ですから、実際にお会いしてオーナーの好みを理解しないと選択できませんが、大雑把な傾向として・・

1.リスナー左右の壁面にStainVeil600を1〜2枚置くと低音に包まれる聴き疲れしない安定した音場が醸し出されます。

2.リスナーの背後又は後ろの壁面に1200〜1800mmのパネルを置くとサウンドステージが手前に展開しステージの奥行きが深くなります。Gallery bassoにも同様の効果があります。

3.フラッターエコーが強ければ偏向反射のGallery-waveなどが必要になることがあります。フラッターのある壁面の両側に設置するとフラッターが消えます。

無償ルームチューンが実施できれば詳しく確認いたします。

 無償ルームチューンが実施できない場合は上記解説を参考にして頂き、弱点部分にStainVeilやGalleryを置いてベストポイントを探り当てて下さい。


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