N邸の音から硬さがとれました 2005年6月

 「ハイエンド機器を寄せ集めた抜けるような青空の音とは言えませんが、とにかく音楽が楽しい! 
やや硬めで超低音のエネルギーが強いサウンドですが、一日中聴き続けても疲れを感じない上質な音楽に仕上がっています」
とコメントしていましたが、BBEを外し、LVパネルの数が増えてN邸の音が大きく変わりました。

 「硬め=楽器の倍音のように振舞うCDには含まれていなかった艶」
であったのですが、厚化粧がきれいになくなって、清楚で分厚い、しかし楽しい音楽を奏でるサウンドになりました。

7月

 オーストラリア在住のKさんご夫妻からD.Cube2TXの効果を確認して購入したいとのご希望を頂き、7月27日にStudio K's、31日にN邸にご案内しました。
 N邸が醸し出す音楽の躍動感、音像の実在感にいたく感動したご様子で、無事納品が完了いたしまし、山本さん、Nさん有難うございました。

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オーディオ日記  〜音のみちしるべ〜(伊豆の国発)(2005年7月編)

上旬

T

7月に入った。本格的な暑さ到来と思いきや、先月末の異常な暑さを体験してしまうと、何か拍子抜けの感じ。すっかり梅雨空が戻ってきて毎日雨の連続。

小生はオーディオの趣味の外に庭弄りを同じ程度に大切にしております。

6月中は剪定の時期でもありますので毎年、休みの日が雨だと中々進行しないのでやきもきさせられます。

この地に移り住んで早や、8年になろうとしていますが、その前から、ささやかながら別荘として利用していたので足掛け14年になりますので庭に植えた木々もしっかり根を下ろし種類によっては予想以上に成長し、少し油断していると、鬱蒼と生い茂りまるで原生林のような状態です。(樹木は百種以上、草花も同じ程度はあります)

庭に対する考え方は所謂日本庭園のような整然とした刈り込みできれいに整えるやり方でなく出来れば、従来の日本にあった雑木林風にしたい、と思い参考にさせて頂いたのが、俳優で、八ヶ岳に居を構える柳生博さんの作風であります。

(元々、植林してあった杉・檜は全て伐採し、新たに出来るだけ落葉・広葉樹を植えました。

昨今やっと言われるようになった針葉樹の浅根性は土地を脆弱にし、保水性に劣る為、大雨・強風等に弱く木自体も簡単に倒れ、土地も崩れます。小生の住むような山の中で、且つ傾斜地であれば他の皆さんもただ単に伐採するだけでなく、少しでも同じような対策をして頂きたいものです)

勿論、土地の質・形状・広さ等全てが違うので出来上がりは全く別のものでありますが、考え方を参考にさせて頂いたと言うもので10数年経った今では小生なりにある程度思った方向に整ってきたように思っております。

家は建てた時から、老朽化がスタートしており、発展性は何もありませんが、庭と木々は生きており、どんどん成長し続け、イメージ通りになるかどうかは、当初立てた計画に大きく左右されます。つまり木々の成長度合いを予測し、余裕を持って間隔を取り枝がどちらの方向へ伸びるのかをも考えての剪定等全くの素人では荷が重い要因が数多くあるからです。(小生は出来るだけ自前で対応したいと思い、通信教育ではありますが、「庭園管理士」という資格を取りました。今となっては少しは役に立っていると思っています)

これって、結構オーディオと似ているところがあり、共通の楽しみがありますが、大きく違うところはオーディオを楽しむ場所は天井があり、周囲が壁に囲まれている閉ざされた空間ということであります。その中で、伸び伸びと音を弾ませ、且つ重苦しくなく音楽を楽しめることが出来るようにしたい訳ですね。(庭の木々も横に上にと枝を自由に伸ばせられる位のスペースがあれば、当然喜んでいるのでは、と思います)

又、庭造りで気が付いたことは結構オーディオに活かされております。

眺めてみて遠近感が十分に出て高低感が感じられるような結果となることが躍動感の溢れた・活き活きとした楽しい庭であり、オーディオにおける音場の考え方に繋がります。

こう言う庭は恐らく庭園業者に頼んでも中々イメージ通りには行かないと思います。

小生の場合、窓から眺め、2階のデッキから眺め、逆に庭から眺め、駐車場から眺め等四方八方ありとあらゆる方向から眺めて絵になるような構図を思い描いて作庭しました。

庭に対するポリシーとしては出来るだけ、花屋さんに売ってあるような花は植えない。

綺麗だけれどもこの土地にとっては自然なことではないと思っているからです。当地にそぐわない物は植えない。環境を壊すことにも繋がるが、大抵の場合上手く育たない為です。

鉢物も植えない。ただし、鳥が運んだり、風が運んだりすることは大歓迎です。見たことの無い芽が突然出て来ると、これは何の芽かと確認が出来るまでわくわくします。

日照り等悪条件が続いた時は別ですが、基本的に水遣りはしない。出来るだけ自然のままに、要するに過保護にしない、と言うことです。ただし、栄養補充の為に寒肥とお礼肥は施します。何もしないでおくと土地はだんだん痩せて行きますので(尤も落葉等自然の肥料もあるにはありますが)、木が大きくなって定着するまでは励行しております。

と言うことで休みの日は天気が良ければ、外で庭弄り、雨が降っていれば、中でパソコン等の操作等しており訪問者がいなければ、先ず日中は音楽を聴きません。この切り替えがちょうど良いバランスとなっているようです、小生の場合は。

12〜3月までは富士山も良く見えますが、先月から9月までの約4ヶ月は殆ど見えません。見えても雪がない余り綺麗でない、姿であります。

今回は今までと違った感じで始まりましたが、5月下旬のギャラリー・バッソ導入により現行ラインナップでは最高水準に達した訳で、それ以来環境の変化は全くありません。

新譜を含めてのお気に入りの発掘乃至はお気に入りの繰り返しの鑑賞と言う穏やかで落ち着いた日々を送っている訳です。これが本来目指していた目標でありますのでその意味では幸せそのものです。


U

夜IさんからTEL。

先ずはHPの更新から話が始まり、ステレオ誌主催の自作SPコンテストで見事3連覇達成とのこと。誠におめでとうございます。

実力的にも抜きん出ていることが証明された訳ですし、音楽の味わい方は沢山ありますので今後は自作以外も含めて口径の大きいものにも挑戦して、幅広く愉しまれた方が宜しいのでは、と思います。当然世界は違いますし、豊かな音場に加え伸び伸びとした広がりも得られると思います。

小生も以前は8インチに拘り相当の期間(20年以上)、聴き続けて来ましたが、それはそれ、矢張り良く出来たSPは簡単にそれを凌駕します。

昔と違い、現在の多くのSPはマニアが抱いている懐かしの名機なぞ遥かにあらゆる面で上回っております。

年齢の差は(Iさんは未だお若いので)未だ残り火がどうこう言うことには繋がらないのかも知れませんが、小生にとって時間は大切、チューニングされた環境で思う存分沢山のCDを聴きたいですね。

それも自分の知らないジャンルでときめく輝きを放つCDに出会えたら、最高に幸せです。

折角のチューン済みの専用ルームがあるのですから、相応しい最高のSPを探し出し、リファレンスとされその上で自作にもチャレンジしてみてください。ときめきは一杯出て来ると思います。

それにも増して3連覇は快挙です。本当におめでとうございました。

昨日まで気が付かなかったが、いつの間にか蜩が鳴く季節になったようだ。もう7月ですものね。我が家の庭では朝と夕方の2回規則正しく、同じ時刻になると鳴き出す。夕方は風情があって良いもの、なんて余裕もあるが、朝方は日が昇るのに合わせて鳴き出すので、目覚ましの合図より早く目が覚めてしまう。定住して8年にもなるというのに小生にとっては、心地良いというには未だ未だ修行が足りなくて安眠妨害の元凶ということになる。兎に角音には敏感で、音楽を聴いている時は音量に関係なく、気持ち良く寝てしまうのに、それ以外の音には直ぐに反応してしまう。これは一体何なのでしょう。


中旬

T

オーディオとは関係ないが来月IH化を実施する意思を固めました。これでガスを外せばオール電化となる訳です。

オール電化の目的は自身の高齢化によるガスの不始末による事故の未然防止と元々割高なランニングコストのカットをして電化一本化による割引のメリットを享受しようということです。

タイミングも築14年でちょうどガス器具の更新時期にも当たりこういう時期を逃すと中々実行出来ないので決断した次第です。

工事は8月27日の予定ですが本件で一通りの電気関係の工事が終わることになる。

それは深夜電力の利用(200V)に始まり、オーディオ関係の専用分電盤独立工事、そして今回のIH化です。

IH化のついでといっては何ですが、エアコン、電子レンジも単独専用とする分電盤からの電線引き回し工事をすることにした。建築当時は考えてもいなかった後付分と輻輳利用による容量オーバーが出て来て予備回路を全部使っての対応となる。

我が家は元々18回路もある分電盤(町工場並み?)を使っているが、先述のオーディオ回路はここから独立させたので丸々18回路全てが一般用に振り分けられている。

深夜電力は勿論単独別分電盤です。オーディオ回路は8回路の内、6回路を使用しており、我が家の使用回路数は全部で25回路にもなります。大した容積の家ではないのにちょっと異常か。(これでもタコ足配線になっているところあり・・・壁コンセント数が足りない一番の原因はパソコン関連と電話関係での使用数量の見通しの甘さというか予測出来なかったことが原因)

問題は今回の工事に伴うケーブルの引き回し方であるが小生は既にLAN配線を引き回している実績があるので、部屋中にケーブルが引き回されるのはちっとも違和感を覚えない。建物は最初の内は出来る丈傷付けずに、スッキリ使いたいと思うのは小生も皆様と同様ですが、1回こういうことをやってしまうとどうってことないようになってしまうし、小生は元々オーディオを通じてケーブルが床にのた打ち回っていても支障なければ気にしない質。しかしこの慣れには気を付けたい、ですね。

昨年11月に外壁・屋根のリフォームを実施したが、内部は建築当時の面影は全くなく、モノで溢れ、後付工事の痕跡至るところにあり、設計段階で半年以上も時間を掛け、数回以上やり直しをしたのに今のこの状態、何が原因?


U

山本剛は昔のTBMレーベルを彷彿させる音作り。たまにはこう言う熱いジャズも良いですね。

綾戸智絵は本当に久し振り。独特な歌い方、好みがはっきりしそうだが、小生はOK。しかし続けて2、3枚は聴けませんが。

寺井尚子も久し振りだが、最近のものより、この時期の方(2000年)が良い感じ。


V

オーダーしていたCDの内、8枚が届いた。後は今月末位か。

順次聴いていくことにしよう。


下旬

T

夕方、初めてミンミンゼミの鳴くのを確認。種類によって鳴き始めの時期は区々。しかも標高により時間差があり、小生の住む山の中は街中に比べ遅い。

ファイルの共有化が課題であったが、何とか目処がつきそうである。これでパソコンライフも一段と効率が良くなる訳で目出度し目出度しである。後はDVDによるバックアップである。パソコンは壊れるもの、という認識で最低限の対応はしておきたい。(小生のパソコンレベルはこの程度です。初歩の初歩)

先日届いたCD8枚やっと全部聴き終えた。今回はその内6枚がお気に入りとなった。確率は良かった。(中身は内緒・・・ただし、一覧表に記載してあります)


U

山ユリが咲き始めた。敷地内に何株あるのだろうか、以前数えたことはあるが最近は無く、相当増えているので軽く200株はあるのではないか。我が家に限ったことではなく、この地は山ユリの自生地で斜面の日当たりが良いところでは纏まって生えている。これから8月の第1週目位までが最盛期。栽培品種に比べ色のメリハリも良く、香りも相当である。

PM4:35頃可なり強い地震が起きた。当地へ家を建てて14年、過去最大の揺れと感じた。置物が落下したのも始めて。

オーディオ・システムには影響は無かったがこれ以上の地震であれば、影響は避けられそうに無いことも実感した。地震は矢張り怖い。エリアで見ると、震度は4、観測地点単位での発表は3だが、揺れ具合から4の実感大。(以前東京のマンション暮らしの時にあった地震で最大は確か5程度であったと思うが、その時はマンションが倒壊するのでは、思う位、すごい横揺れを感じた。今回の高層マンションでのエレベーター事故は小生にとっては想定範囲内の出来事。幾ら人智を集結させて対応しているといっても、この程度なのである。自然の猛威は簡単に人智の想定範囲を超えるし、仮に範囲内であったとしても、ただ一つでも対応に抜かりがあると同様のことが起こる訳であります。最近の事故の多くはこれの繰り返しですね。システムそのものを余り信用し過ぎない方が良い、という教訓ですね)

油蝉が鳴き始めた。夕方は油蝉と蜩が共演して賑やかである。平野部では鳴き始めている熊蝉は未だ当分先か。夕方6:30過ぎ震度1の余震があった。


V

地震の後は台風。今のところは特に強風・大雨といった感じは無い。情報によると静岡直撃と言うこともあるそうで、今夜から明日に掛けて警戒が必要。

台風の直撃は回避出来た模様。しかし雨は結構降った。麓の河川は結構増水してこれ以上降らないで欲しいと願わずには要られない。仕事の帰り、山の急斜面の道を走っていると山から溢れ出た水が脇の溝の容量を超えた為道路を勢い良く流れて来て結構怖い感じである。PM8時過ぎには雨も峠を越えたようで一安心。こう言う訪問者は願い下げにしたい。

オーダーしていた残りのCD1枚が届いた。マクスウエルのCDです。これは良い。お気に入り。


W

今月始めより予定されていたオーストラリア在住のKさんご夫婦がサーロジック社村田さんに案内されて夕方我が家へ来られた。

PM6:30〜7:40の1時間少々の訪問であったが、雰囲気としては満足して帰られたようであったが、お部屋の環境が全く違うライブな状況下で音楽を楽しまれているとのこと。果たして印象はどうでしょうか。

ソースは小生手持ちのCD2枚から触りだけ。後はご本人のお気に入りのソースをCD−Rに焼いたものを1枚。小生にとってはCD−Rは余り歓迎出来ないが、ご本人には充分、違いが分かったのでしょうか、何度も頷いていらっしゃった。SW購入の為の一時帰国で荷物になるのでCD原本は沢山持ち歩けないのがその理由。

SW購入を機にユーザー宅の音作りを参考までに聴いておきたいとのことですから、我が家の現状ありのままを楽しんで頂いて今後の音場作りの参考になれば、喜ばしい限りです。

我が家は今までにレポート8回分、HP上にコメントとして載せて頂いておりますが、第三者がお聴きになった聴感上とのギャップは如何に。是非後からでも忌憚の無いご意見を賜りたいものです。小生も参考にさせて頂きたいのです。


総括

今月はシステム的にも新たな導入は何も無く、ひたすらソフトを聴いた極めて落ち着いた、しかし本来の目的であるこの状態を獲得出来たことは幸せそのものである。

月末に海外からのお客様であるKさんご夫婦がお見えになり、音場作りに共感を持って頂いたことで少しはサーロジックスタイルが浸透する切掛けになるかな。なれば良いが。・・・

お気に入り(7月編)

タイトル

アーティスト

発売日

 

時の流れに

五輪真弓

1986.09.04

 

UN PLUGGED

ERIC CLAPTON

1992.08.25

 

TONI BRAXTON

TONI BRAXTON

1993.07.13

 

RADIOGENIC

鈴木祥子

1993.11.01

 

MTV UNPLUGGED EP

MAXWELL

1997.07.15

 

ALIVE IN AMERICA

STEELY DAN

1997.09.11

 

C

FOURPLAY

1998.06.09

 

TRAVELING MILES

CASSANDRA WILSON

1999.03.03

 

INSIDE 

DAVID SANBORN

1999.03.23

 

SPEAK LOW

山本剛トリオ

1999.10.20

 

FRIENDS

綾戸智絵

1999.10.21

 

TIME AFTER TIME 

EVA CASSIDY

2000.06.20

 

LA LUNA

SARAH BRIGHTMAN

2000.08.29

 

NO BOUNDARIES

EVA CASSIDY

2000.09.19

 

PRINCESS T

寺井尚子

2000.09.22

 

TAKE THE ”A“TRAIN

SALENA JONES

2001.

 

DOIN‘ SOMETHING

SOULIVE

2001.02.16

 

UNITED COVER

井上陽水

2001.05.30

 

LUTHER VANDROSS

LUTHER VANDROSS

2001.07.25

 

BLUES IN THE NIGHT

NEW YORK TRIO

2001.09.27

 

CLASSICS

SARAH BRIGHTMAN

2001.11.20

 

CAMOMILE

藤田恵美

2001.11.21

 

BELLY OF THE SUN

CASSANDRA WILSON

2002.03.26

 

SURRENDER

JONATHAN BUTLER

2002.06.18

 

HEARTFELT

FOURPLAY

2002.07.23

 

LOVE、PAIN & FORGIVENESS

SYLEENA JOHNSON

2002.11.27

 

LIVE IN CHICAGO

LARRY CORYELL

2003.07.29

 

MIDNIGHT

DIANE SCHUUR

2003.08.12

 

AMERICAN TUNE

EVA CASSIDY

2003.08.12

 

空海の旅

喜多郎

2003.09.25

 

GLAMOURED

CASSANDRA WILSON

2003.10.07

 

TRAVELING NOTES

葉加瀬太郎

2003.10.08

 

A FOREIGN SOUND

CAETANO VELOSO

2004.05.21

 

GIANT STEPS IN FUSION GUITAR

A GUITAR SUPREME

2004.09.28

 

BLOOM

ERIC JOHNSON

2005.06.14

 





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