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SPの後ろから左右側面に-spパネル(高さ不足はリスナー後上部の拡散スカラホールが補っている)、センターに3段タンデムの-ctパネル、床にGallery-basso、サウンドステージに深みを加える左右壁面のLV600-ctパネル。 ![]()
![]() ![]() 非音楽的なサウンドを奏でる部屋はGEQなどを使って伝送特性をフラットに整えても音楽性は改善されない。一方、聴覚によるルームチューンで音楽性を改善すると、伝送特性もそこそこ改善されてしまう。 何故GEQでは駄目なのか?・・、 GEQによる伝送特性の改善では、時間(位相)や距離の概念が欠けているからです。 音楽ソースには、楽器の実音に加え、反射音や残響音などの間接音が含まれています。それらを実音から引き離して背後の壁面や天井・床などに引き寄せる壁構造が必要で、それが実現されると、楽器の実音と残響音の時間差が明確になって、リアリティーたっぷりの佇まいが姿を現すのです。
ところが残響時間の実測値は0.3秒程度で、かなり短い。しかし体感的には残響時間が短すぎるとは感じない。何故?・・・ ![]() ●参考文献 : リスニングルームの設計と製作例 P81 / 加銅鉄平 著 / 誠文堂新光社 無償ルームチューンによる残響データが多数集まった数年後に確証を得たことだが、時間差が明確な初期反射音が適切に配置されると、残響タイムとは別の包容力が音場を包み、オーディオルームの音楽性が向上する。 もし読者がアンサンブルの響きよりむしろ解像度を優先したい、という志向であれば、残響タイムを気にせずに、一次反射音の適正配置にだけ注目してオーディオルームを作り上げても失敗することはありません。 さて残響時間の実測データによると、 ■残響時間の周波数特性に音が良い理由が表れている。 @ : 低音の上昇ポイントの基点が80Hzである(100Hz以下ならOK、125Hz以上はNG)。 A : 125〜160Hzのブーミング帯域の残響時間が短い(中音域比で125〜250Hzが下がり気味ならOK)。 ■要改善項目も表れています。 @ : 残響時間の平均値が短い(試聴室の最適残響時間は超えたい)。 A : 高音域の残響時間が短い(8kHzまで上昇傾向を保ちたい) B : 250Hzに壁振動と思われる輻射音がある、壁材や天井材の選択に誤りがあることを示している。 音楽の躍動感に溢れるオーディオルームに仕上がっていますが、更に改善の余地が残されていることを示す有意義なデータが得られました。 @Aはカーテンやカーペットの撤去が有効で、試聴室の最適残響時間はクリアされるでしょう。 Bは壁材や天井材の交換または張り増しが必要なので大掛かりな工事になります。SVパネルを増やすほうが現実的な改善手段です。
![]() 16Hz : 1.2sec ![]() 20Hz : 1.2sec ![]() 25Hz : 0.7sec ![]() 31.5Hz : 1.1sec ![]() 40Hz : 0.9sec ![]() 50Hz : 0.66sec ![]() 63Hz : 0.6sec ![]() 80Hz : 0.41sec ![]() 100Hz : 0.29sec ![]() 125Hz : 0.22sec ![]() 160Hz : 0.19sec ![]() 200Hz : 0.25sec ![]() 250Hz : 0.28sec ![]() 315Hz : 0.24sec ![]() 400Hz : 0.24sec ![]() 500Hz : 0.26sec ![]() 630Hz : 0.26sec ![]() 800Hz : 0.28sec ![]() 1000Hz : 0.3sec ![]() 1250Hz : 0.31sec ![]() 1600Hz : 0.32sec ![]() 2000Hz : 0.32sec ![]() 2500Hz : 0.32sec ![]() 3150Hz : 0.33sec ![]() 4000Hz : 0.3sec ![]() 5000Hz : 0.3sec ![]() 6300Hz : 0.29sec ![]() 8000Hz : 0.27sec ![]() 10000Hz : 0.24sec ![]() 12500Hz : 0.22sec ![]() 16000Hz : 0.2sec ![]() 2000Hz : 0.17sec ![]() |