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![]() スウェーデンハウスのオーディオ専用ルームです。高気密・高断熱が住宅工法の主流になるなか、トップクラスの性能を誇っています。 下記がスウェーデンハウス株式会社のHPにあるスウェーデンハウスの躯体構造。 スウェーデンハウスは 2x4工法などと同じく木造枠組壁構法に属します。
太い柱が建物を支える日本の在来工法であれば、壁に貼られた石膏ボードの振動は柱で分断されて狭いエリアの振動に収まる、一方柱が無い枠組み構法では壁一面が一体となって巨大な太鼓のように振動してしまう現象が起こります。 低域の振動は必ず倍音を含むので、超低音からミッドバスまでの広い帯域にベースやバスドラムの音には含まれていなかった余分な響と余分な余韻が混ざります。 振動の周波数がたまたま45Hz前後に集中していた<無償ルームチューン165>の事例のように、躍動感タップリの低音を飽きることなく堪能できるオーディオルームになる可能性もゼロではないのですが、左右の壁が完全対象に振動する部屋など絶望的に稀なケースです。 左右の壁に非対称な振動があると、左の鼓膜には圧力、右の鼓膜には引力となるような音圧があちこちの周波数に発生します。ベースやバスドラムの定位が発散して不快な圧迫音が耳と身体を包みます。 ![]() ルームチューンのスタートにはボーカル音源を使います。人の声が生々しく再現できれば100Hz以上の帯域は合格。声にブーミー感があれば、なにをさておきミッドバス(125〜300Hz)の吸音から始めます。 部屋のフロントコーナーにSV1800sp相当(600を3段重ね)を置くとミッドバスが吸音されてボーカルのディテールがシャキッとして声のゆるみが解消します。 ![]() 和心を置くと、センターの空間にフワッと浮かぶ佇まいが充実したボーカルが再現されます。 以上でコンサートホールやライブハウスの演奏ステージに相当する、オーディオルームのサウンドステージの出来上がりです。 ![]() 次にサイドパネルを設置して、サウンドステージにかぶりつきで演奏を聴きたいのか、少し離れて俯瞰して演奏を聴きたいのか、リスナーの好みの調整を行います。 サイドパネルをリスナー側に引き寄せれば、かぶりつきになり。スピーカー側に遠ざければ、俯瞰になります。詳細は<サイドパネル設置の勘所>参照。 ![]() バッソはベースやバスドラムなどの低音楽器を引き寄せて着地させるアイテムです。低音楽器の安定感の上にボーカルやギターなど、生々しい中音楽器をふわっと定位させ、更にその上にシンバルやトライアングルなど、金属性の音を重ねる。 縦の配置を作って音楽情報の細かいディテールを描かせます。 人の聴覚は上下方向の分解能が低いので、楽器を縦に積み重ねても違和感にはなりません。楽器の重なりがほぐれてハモリがよく聞こえる再生音になります。 ![]() 高気密性、高断熱性など、人の住まいとしての居住性能の高さから壁構造の建物が増加傾向にありますが、超低音からミッドバスの広い帯域に振動音が発生するため、オーディオルームには不向きな構造です。 低音の吸音アイテムとしてLVまたはSVパネルしか無かった昨年までのルームチューンで、部屋中パネルだらけになった例がサムネールに複数ありますが、ミッドバスを必要以上に吸音することで定在波帯域の弊害を減らすしかなかった実例です。 100Hz以下のみを吸音する定在波パネルの開発により、あらゆるオーディオルームの低域改善ができるようになりました。この部屋もリア壁面にSTW1500を一枚配置してルームチューン完了です。 <無償ルームチューニング164>のFPの家もパネル構法の建物です。参照してください。 |