今年(2007)も余すところ3ヶ月です。無償ルームチューンは続きますので上位に割り込む部屋が現れるかもしれませんが、それでもこの部屋は今年のベスト3に入るでしょう。4畳半でこの音は吃驚仰天です。 ![]()
昨年の9月に最初のご相談を頂いてから、かれこれ10ヶ月、LVパネル設置済みのオーディオルームを拝見しました。ご相談の経緯は下記Webクリニック参照。 http://www.salogic.com/home-web.files/01-sat-sub1.htm 早朝大阪の河内長野を出発し、倉敷(岡山)をお尋ねして午後に広島二軒、その日のうちに瀬戸内海を越えて松山のホテル泊、という強行軍の一日で、短時間のご訪問でしたが音楽がとても楽しげに鳴っている部屋を拝見して次の予定が狂ってしまうことを覚悟の上で音響測定を行いました。
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4畳半のような狭いスペースであっても、傾斜壁で鳴き竜を防ぎ、高音域の吸音材を極力排除することで本件のような成功例になります。 楽器の質感が見える密度感の高いサウンドステージを作るルームチューニングは、中高音域の拡散反射とミッドバスの吸音効果を複合させたLVまたはSVパネルを使って実施しますが、鳴き竜が大きい場合はGalleryWaveやGalleryMonoを平行壁に立てたり取り付けたりしてフラッターエコーを消去して本件に匹敵するようなオーディオルームに仕上げます。 オーディオルームの壁や天井面は床と同じように頑丈に作ることが設計の基本で、頑丈であればあるほど完成度の上限を高く設定することが出来るのですが弊害も出ます。頑丈にすることでミッドバスの残響時間も同時に必要以上に長くなってしまい、LV,SVパネルのようなミッドバスの吸音体による残響時間の周波数特性の最適化<残響の質について参照>が必要になります。
本件でも分かる通り、自作オーディオルーム成功の秘訣は丈夫な斜め壁です。新築であれば太い柱をふんだんに使ってください。柱の材料代が総工費に占める割合など誤差程度の数値です。低音不足、ミッドバスのブーミー感解消などはLV,SV,パネルなどの後付けで解決できます。 手間隙かけて作り上げる自作オーディオルームほど音楽マニア、オーディオマニアの夢を膨らませてくれるものはないでしょう。このHPを参考に、ぜひご自身でオーディオルームやホームシアターを作り上げてください。がっちり作ってさえあれば不幸にして希望の音にならなかったとしても簡単にリカバリーができます。強度不足の場合も上限を欲張らなければサウンドステージのあるオーディオルームに作り変えることが出来ます。 |
「4畳半でこの音は吃驚仰天です」と書いてしまったものの、このグラフの醜さは煮ても焼いても食えないほど酷いもので、ルームチューンで部屋中パネルだらけになってしまうであろう特性です。 ブーミング帯域(125~250Hz)の125Hz・160Hzがムクッと立ち上がっており、且つ音楽を揺ったり聞かせるために必要な80Hz以下の残響時間が低いレベルに戻ってしまっている。最悪の形です。残響時間の周波数特性だけから判断すると、ブーミーで且つ低域の沈み込みがない音楽鑑賞が苦痛になってしまうであろう部屋のサンプルのような残響特性です。 |
■表1■ |
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■表2■ インパルス応答と残響特性 |
定在波による響きは実音の残り香であって、壁揺れによる振動音のように楽器の奏でた音と無縁な雑音とは区別されるべきものです。 |
![]() センターをまず始めに対策してみます。 角度は試聴で決めれば良いと思いますが、目安の角度とか ありましたら教えてください。 ■センターパネルの角度の目安は90度を中心に、クラシックのオーケストラが中心であれば広め、ジャズ&ポップスが中心であれば狭目が目安です。狭い方がボーカルの口元が小さくなります。 ただこの目安は部屋の条件に左右されますので、個別に確認して頂き、ベストなポイントを探してください。SPパネル無しなので、音楽のジャンルにかかわらず広めが合う確率が高いと思います。 ![]()
ぜひ当方も両サイドにLV1800oilを立ててもっと音像を くっきりと浮かび上がらせたい という欲求に駆られています。 そしてセッティングも含め、一度クリニックを受けたいと思っています。 一人でセッティングを追い込むのはなかなかたいへんで、なんとなく 中途半端。且つ、やはり自分の世界から抜け出せないというか... 客観的にプロの指南を受けてみたいです。 なので、注文が先かクリニックを受けてからの方が良いのか 迷っています。 ![]() LV1200oil-ct、使いこなしの目処が立ってきました。 つきましてはクリニックは後日ということで、残りのLVパネルを お願いします。 LV1800oil-sp ×2 今回のLVパネル導入では72になる母親が実に敏感に反応しました。 曰く、響きが変わった。きれいにひびきょーる。 ![]()
![]() 昨日、CDラックを移動してSPも前方に移動させて いろいろ調整してみました。 センターパネルの効果が顕著で、1800パネルをどこに置いても センターの定位は明確に出ます。
ただ、こういう状態になると、本当に正しい定位、奥行きは どうなのか? と混沌としてきました。 サイドパネル、センターパネルはだいたいSPとどのくらいの 距離を保つのが目安なのでしょうか? クリニックの写真を見ると、サイドパネルを部屋の壁にぴたっと つけているものもあれば、空隙を設けているものもあります。 ミッドバスの吸音には空隙は不要なのでしょうか? センターの定位はセンターパネルの力でどうにでもなりそうな 感じなので、今度は横方向にSPの間隔をもう少し広げた セッティングにも挑戦してみようかと思っています。 パネルの数が最小限なのでなかなか難しいのかなぁ 早くクリニックを受けてみたいです。 ![]() その後、セッティングを追い込んで、現在は添付画像の状態です。
HPの内容や皆さんのレポート写真を見るところ、 SPの横に更にLV1200が必要ではないか? と感じている状況です。 また、前回のメールでアドバイス頂いたSP手前の処理、 当方の環境では歩行に障害がないので、LV300で処理。 ということで、 LV1200*2 + 自立脚*2 LV300*2 の検討をしております。 ![]() ■SPが大分手前に引き出されたようなのでソロ楽器やボーカルに立体感が見え始めているのでは、と思います。改めて平面図で確認をしましたが、部屋のキャパが小さいので、部屋サイズが原因のボンツキ感(定在波)を生じ、立体感が出にくいのかもしれません。 下記の部屋で(5040(W)×4370(D)×3600(H))有害な定在波(1次と2次)の周波数が33~102Hzがですから、 http://www.salogic.com/home-select.files/home-s-sub.htm 部屋サイズが約2900(W)×2900(W)×2400(H)の**さんの部屋の場合有害な定在波の上限が150Hzくらいになります。 定在波による伝送特性の暴れのうち、100Hz以下のピークはむしろ音楽を楽しく聴かせてくれる要素を含んでいます。上記の例では10dBを超えるピークがあり、オーディオ一辺倒のマニアがこの特性を見ればNOと言うに違いありませんが、ジャズ系の音楽マニアには許容範囲の可能性があります。むしろ好みに合うと思う方もいると思います。 一方125Hz~150Hzの定在波によるボンツキ感は、ヒップポップやラップ・ミュージックのファンであれば、好みに合う方がいるかも知れませんが、クラシック、ジャズ、ポップスファンには必ず不評を食らいます。またこの帯域のエネルギーはサウンドステージの邪魔をして楽器の立体感を失わせる効果が大きいので、LVやSVパネルでは、この帯域を吸音する構造にしてあります。 左右壁面のバラパネルはサウンドステージの奥行きを深くするために置くものでミッドバスの吸音効果もありますので、設置は有効です。但しディレータイムが短い(部屋の寸法が小さい)ので圧迫感が出る可能性があり、1200mmでは背が高すぎるでしょう。900mmであれば圧迫感の可能性が無く、サウンドステージにも有効(600mmになると無効)なので900mmをお勧めします。前後にずらして好みの位置を見つけてください。 LV300*2はGallery-bassoの代用品OKです。 ![]() 木造の部屋なのであまりボンツキ感はありませんが、LVパネルを 導入したことにより、部屋の変な響きはなくなり、会話の声も自然と 明瞭になってきました。 以前と比べて大きめなリクライニングチェア+オットマンを購入するなど 家具も増えてきましたので、かなり響きがデッドに感じられます。 今日は会社の帰りにホームセンターに寄ってみました。 で、自立脚の金具は適当なものがあったので自分で 取り付け、Gallery-bassoは似たものを自作してみよう! という気持ちになりました。 ミッドバス対策の機能は自作では怪しいので村田様に お願いします。 ホームセンターには桧やパイン材、ホワイトウッド等の 材木が販売されていました。 とりあえずGallery-bassoと同寸法で久々にD.I.Yに 挑戦してみます。 ![]() 午前中に再度ホームセンターに行って、D.I.Yが可能か 見てきたんですが...駄目でした。 まず、角材がありません。 ホワイトパインの集成材はカット加工不可、桧材は必要サイズの在庫なし 大工の伯父さんを頼ろうかと思いましたが、材探し・加工もろもろ考えると おとなしく村田様から購入した方が安くつきますし、精度・効果ともに 安心です。 先般の1800のLVパネルに緩衝用として入っていたダンボールの 当て板を15センチ毎に山折谷折にしてSPの横や前に置いてみましたが やっぱり横は効きますね。 で、以下の通り、購入しようと思います。 ● LV900-oil*2 ● 自立脚 木部*2 ● LV300-oil*2 ![]() 早速ラフに並べて使用しました。(添付画像)
これで、やっと村田様の目指す世界が見えた感じです。 重心も下がり、ボーカルがふわっと浮かびます。 明日は、アキュのDP-57が届き、明後日には310Aのプリも 届きそうなので、とーっても楽しみです。 いつか機会がありましたら、クリニックをよろしくお願いします。 ![]()
![]() ![]() 身近にマニアックな方が居なくて、独りよがりになっているのでは? と心配しておりましたが、本日のクリニックで安心できました。 背後のCDラックは幅が100センチで高さが70センチのパネルを 載っけられそうなので、スノコ板+スカイライン似の自作パネルは 早晩リプレースしようと思います。 LV600oiL*2 or LV600oiL-sp でしょうか? 秋葉のダイナ 5555 で聞いたオリジナル・ノーチラスの目に見えるような オーケストラの定位に憧れながらも、音楽としては今の自宅の鳴り様も 良いなぁ~ と個人的には思っています。 昨日ですが、楽天に出店している山形のお店の中古に「StainVeiL1200ct」が 格安であったので思わず買っちゃいました! まずは現有の「LV1200oiL-ct」を交換して使ってみようと思っていますが、 「LV1200oiL-ct」をバラして、「StainVeiL1200ct」と半々にして センターパネルのデュアル化や「LV1800oiL-sp」と「LV1200oiL」の 間に挿入か? なんて考えていますが、村田様でしたらどう使用 されますか? ミッドバスが若干多いと言われてていたので、さらに究極を目指して みたいと思っています。 ■測定データを改めて確認しましたが、120HZ、160Hzの残響時間がかなり長めです。1200パネルが追加になればこの帯域の吸音量が増えるので丁度良いでしょう。ミッドバスの吸音特性はパネルの置き場所に拘わらず発揮されます。 残響時間の周波数特性で問題点を探すとしたら、100Hz以下の帯域です。低音楽器の音を量感たっぷりに聞かせる 80,63,50HZあたりの残響時間が短いのですが、StainVeilパネルで回復傾向になると思います。 新しいページができましたので下記も参考にしてください。 http://www.salogic.com/home-select.files/home-105-sub.htm さて具体的な使い方ですが、センターのデュアル化以外では、リスナー背後の壁面に拡散反射壁を作って聴いてみてください。デッドな部屋ではかなり効果的にサウンドステージの奥行きを増やしてくれます。**さんの部屋の場合、既に最適残響時間が達成されているのでどのように変わるのか、結果を教えてください。 ![]() パネルの背面設置が出来れば良いなぁ とは思っていましたが、 ご存知の通り、ソファの直ぐ後ろがCDラックで、着座位置から 後ろには置く余裕がありません。 せいぜい右手の斜め後ろくらいでしょうか。 ミッドバスの吸音には設置場所に拘わらないとのことなので、 まずは右手斜め後ろに置いてみて変化を確認します。 ![]() いろいろ、試行錯誤の結果、正面は中古のStainVeiL1200ctにし、 背面の両脇にLV1200ctをばらして正面から向かって「逆ハの字」の セッティングに落ち着きました。 また、Gallery-bassoの代わりの足元のLV300もSP手前を 少し持ち上げてみました。 現在はかなり低い音から音の動きが感じられ、音の広がりも十分で 以前よりもさらに気分良く響きます。 そろそろ音場補正も「上がり」のような感じです。 音楽を聴いていると、ついつい気持ちよくて寝入っています。^^ヾ ぜひまたお近くに来られる機会がありましたらお立ち寄りください。 音楽を聴くのが楽しい毎日(毎夜)です。 ![]() 私の部屋の解説ありがとうございます。 予定変更をしてまでの残響測定にもかかわらず、 特性はやっぱり良くなかったんですねー ^^; しかしながら、村田様の長年の「?」の解決の手がかりが 得られるかもしれないのはうれしいです。 実は自分の部屋が2Fにあって、中二の時にも天井だけ鋸3段の 傾斜をつけて、壁は有孔石膏ボードの市松模様にして簡易音響 ルームを作っていました。(とってもつまらん音でした) で、今回の音響ルームの改築時に先行して部屋に音響ルームと 同じように全面杉羽目板を壁・天井に貼って響きの確認を 行いました。 壁に平行面があるため、杉羽目板とはいえフラッターエコーが 発生していますが、天井はこの実験で吸音ボードを使わなくても 良いということが分かり、急遽、音響ルームは全面杉羽目板に しました。(材料が 安い というのも正直あります) 横壁は当初真ん中でさらに分割して八角形になる予定でしたが、 伯父さんの作業負担減で今のように一直線になりました。 設計は場当たり的に変更を行い、材料も当座当座で確認しながらという なんとも計画性のない作りでしたが、成功(!)のようでラッキーです。 部屋は一間190cmの八畳の中に部屋を作ったので七畳くらいあるかと 思ったのですが、記載の数値を見ると四畳半に近いのですね。 (実際狭いと感じてます) |
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パネル関係の変化 ・後部頭上スカイライン型ディフューザー撤去→LV600パネルへ ・SP横LV1800、LV900間にLV1200追加、角度調整 ・SP手前床のLV300撤去→Gallery-bassoへ ・LV300 2枚はリスニングポジション右横に立てて使用 ・SPとGallery-basso間に調音スポンジ設置 ・LV1200ctは5cm厚御影石で嵩上げ 使用機器 CDP:CEC TL-51X DAC:サンバレー SV-192S EH GOLD換装 サンバレー Model2 TESLA換装 プリ:アキュフェーズ C-200X KazuoLaboさん改&メンテ BELL AIR SX-710 KazuoLaboさんメンテ WELCOME WE310Aラインアンプ 高崎Ar-denさん改&KazuoLaboさん改 メイン:アキュフェーズ P-300 メタルキャン終段 KazuoLaboさん改&メンテ アキュフェーズ P-300Ⅱ モジュール終段 KazuoLaboさん改&メンテ サンバレー SV-91B 高崎Ar-denさん改&KazuoLaboさんメンテ SP:Monitor Audio PLatinum PL100 |