無償ルームチューニング 176

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 アバンギャルドと斜め天井の組み合わせが妙にお互いの佇まいを強調しており、漆喰壁の落ち着いた美しさに感動を覚えてしまうオーディオ専用ルームでした。

左右対称が当たり前のオーディオルームで斜め天井の右肩上がりと和室の窓の輝きのアンバランスが絵も言われぬ開放感を客人に与えてくれます。

最高の音を追求すると左右対称で窓なしに行き着いてしまうのが落ちなのだが、左右対称で豪華絢爛は西洋の美意識でしょ、日本の美意識はもっと簡素であるがままの自然の佇まいを良しとする。なんて非対称なオーディオルームに憧れてしまいます。

実はこのオーディオルームの形、昔の姿の名残なのです。現在和室になっている左奥に低音ホーン、しかもコンクリートホーンがあり、左奥がフロントだったのです。であればこの天井の傾きは理に適った作りです。

では現在右肩上がりの天井傾斜が再生音場の雰囲気を乱しているか? そんな気配は全くありません。左右非対称は家具の置き方を工夫するオーナーのセンスと、補正しきれない残りはサイドパネルの非対称配置でいとも簡単に補正できてしまうのです。


デモルームにはこんな絵、書いちゃおうか ・・・。

otoさんに、中島画伯のペンキ絵をブロックの壁に描いたらポップなオーディオルームになるんじゃないの、と冗談混じりに提案したのだが即却下でした。

<金富士/中島盛夫(銭湯絵師) 湯めらんど(札幌)のペンキ絵>


オーディオルームの視界は左右非対称であってもかまわない、左右壁面からの反射音のエネルギー密度の対称性さえ保てれば、生演奏のステージの拡がりと奥行きが再現されます。

部屋の構造の影響により左右からの反射音が非対称である部屋の場合、反射音が少ない側のサイドパネルをリスナー側に引き寄せ、反射音が多い側のサイドパネルをリスナーから遠ざけて反射音の聴感バランスを整えます。

反射音の左右バランスが整うと、スピーカーパネルとセンターパネルが作り出したサウンドステージがリスナーを包むようにスピーカーから離れて拡がり、ステージの奥行きも更に奥へと深みを進化させます。

アバンギャルドのカラッとし過ぎの明朗な音色が、この部屋ではシットリ感をたたえて朗々と鳴る様がとても印象に残りました。

反射音の左右アンバランスは右のサイドパネルを若干スピーカー側に寄せて解消。反射音のバランスが整ってサウンドステージの奥行きが一段と深くなりました。







 低音のコモリもなく大きな欠点がない再生音ですが、もう一歩シャッキリ感が欲しい。床に空きスペースがないのでCDプレーヤーの上に和心を置きました。

若干のモヤがスキッと晴れてボーカルの実在感が俄然アップ。ジャズのドライブ感が気持よく伝わる音になりました。

続いてバッソを設置。低音楽器が床に着地して安定感たっぷりのサウンドになりました。残念ながら通路の邪魔になるのでバッソは不採用かも?