無償ルームチューニング 198

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2016.10.20 第三回目ルームチューン


 スピーカーキャビネットが適正サイズになりました。

 現代SPおも凌駕するワイドレンジな包容力のある音に仕立てつつ、Klang Film の中音域の個性をよりいっそう際立てる。けっこう難かしい目標ですが・・

 SPキャビネットを音離れの良い形に作りかえ、躍動感溢れる楽器の佇まいを三次元のサウンドステージに立体化すれば Klang Film は自ずとその個性を発揮します。

 Klang Film の中音域の個性の邪魔をせずにワイドレンジ化するには、サブウーファーとツィーターの選択がキーポイントです。ツィーターはオーナーが物色中。

  励磁型のウーファーには目いっぱい電流を流し、切れ味を追求する設定になっていますが、設計された時代相応の円やかな印象を湛えるソフトな音像表現の低音です。

 体を包み込む包容力は15~20Hzのゆらぎの帯域の有無に大きく左右されるので、15Hz/-3dBの音圧が確保でき、Klang Film のソフトな音像表現にマッチする市販のサブウーファを探したのですが見当たらず、前回のルームチューンで使用したサブウーファをお譲りすることにしました。

 15Hzまでまともに再生しようとするとコーンは大振幅の曲げ圧力に耐えなければならない。紙コーンは音色の相性はOKだが強度不足。ケブラーなど繊維系は強度は十分だが軽快さに欠ける。アルミコーンは音色が合わない。など々。

 お譲りするサブウーファはSW2000Dの試作機で、コーンが発泡体とアルミのハイブリッドです。軽快なスピード感と強度を合わせ持っており、Klang Film との相性がとても良かったので、それをお譲りすることにしてサブウーファは解決。

<2002年のStudio K'sブログより>お譲りするSW1600Aは山本耕司さんが評価に使ったもの


サーロジックのサブ・ウーハーがやって来てからというもの、自分の音にまるで不満がなくなってしまい、僕は自分の装置を何もいじらず7月8月を過ごした。これじゃ、HPに書くことがなくなってしまい困ったなあと思っていた。・・・2002.8.31

サーロジックのサブウーハーだが、純粋に音を比較すればD.CubeよりSW1600が余裕という点でハッキリした差をつける。2002.10.30

サーロジック試聴会の感想です。
StudioK'sでサーロジックの試聴会があるということで、伺わせていただきました。
ピュアオーディオシステムにサブウーファーを加えてどうなるか?という
試聴会は初めてだったので楽しみにしておりました。
まず、StudioK'sに通されると、何度もホームページで見た光景が!!
でかいパンや絆創膏があります(笑)
そして、やはり広い。
広いスペースの中にさり気なく佇むKEFのスピーカーに視線がいってしまいます。
試聴は、基本的に低い帯域が収録されている音楽から、そうでないものまで、様々です。
どれも通して感じたのは、音楽のニュアンスがガラリと変わることです。
変化することは分かっていても、ここまでとは思いもしませんでした。
山本さんが導入しているのも頷けました。
もう、戻れませんよね(^^

http://home.j08.itscom.net/studio-k/tcn-catv/myaudio%203/myaudio3.html  
真ん中より少し後ろ


聴覚で調整

 第三回目は聴覚で作り上げるルームチューンです。Klang Film の中音域の個性を引き立たせる水平拡散反射音を適正配置し、現代SPを超越する超低音をプラスして包容力のあるサウンドに仕立てました。

 調音パネルの数が標準より多いのは、部屋の広さに比例する反射音を確保するためと、強度が不足する杉板仕上げが発するミッドバス以下の低音の吸音が必要なためです(第一回目のルームチューンで使った調音パネルの量に比べると、コストを考慮して約 2/3 に減っている)。

 リア用の定在波パネル(STW1500)をSPの真後ろに配置し、後面開放キャビネット特有の逆位相の低音を吸音してその影響を減らしました。



<キャビネットがスリムになりました> スリムが三次元のサウンドステージ生成の必要条件


<Original>
 カーテン、スポンジ、グラスウール、カーペットなど、中高音の吸音材だらけであった。音楽から躍動感が失われる最大原因。




<カーペットを残してすべて撤去> ゴチヤッとしていた部屋が端正な佇まいになり、中音域の響きが増えて音数が増えました(吸音が原因で聴き取れず埋もれていた内声部の音が姿を現した)。


 30畳超の大きなオーディオルーム。カーペットを全て撤去すると広いフローリングが露わになった。足元に迫り来る低音の包容力は好ましいが、床からの反射で中音域の楽器の定位が下がり気味になる欠点が顕れた。

 薄いカーペットを一枚残し、バッソとカーペットを組み合わせてベストポジションを探したところ、下記の配置になりました。厚手のカーペットは撤去。



 今回でプライベートチューン完了、デモパネルは全て引き上げです。

2016.10.20 終了


2016.12.06 納品・設置









 調音パネルの配置は前回の結果通りです。ツィーターは所有品の仮置き。

 コスト重視で定在波パネルを減らしたので、壁振動音の100Hz以下の吸音が不足気味。ジャズをかけるとベースやキックドラムが揺らす壁振動の響きが耳に残ります。

 オーナーの音楽嗜好がクラシックで、ジャズは殆ど聴かないので、コストパフォーマンスを考慮すれば及第点でしょう。クラシックに限れば低音のだぶつきは気になりません。

 暫く聴き込んでいただき、不満が募るようであれば追加の対策を行います。方法は下記3種類から一つ、または組み合わせになります。

 3寸5分(□105mm)の柱に天井高3〜4m。この条件では壁強度が柱強度を必ず上回り、壁全体が一体になって巨大大太鼓のように振動します。

 4寸(□120mm)の柱で天井高2.5mの普通の部屋と比べると、およそ4倍の振幅の100Hz以下の振動音が発生します。

≪1≫ 一旦壁を剥ぎ、柱の側面を金属板で補強して柱の揺れを止め、壁面を石膏ボードと合板の重ね貼りで強化する。 

●ベストの方法だが費用大。

≪2≫ SVパネルの裏返し、または新製品のSVE1800(ツキ板仕上げ)を壁際に並べる。 どちらも10枚以上必要か?

●壁揺れの音を防振構造のSVパネルと壁の間に閉じ込めて消音する。

≪3≫ STW1500パネルを追加配置して壁揺れによるだぶつき音を吸音する。

●ルームチューンの結果によると、2〜4枚の追加が必要。

<SVE1800 ツキ板仕上げ>
  <STW1500>

NeoCD2.0

ツィーターは NeoCD3.0 にするか、NeoCD2.0 にするか迷った末、NeoCD2.0になりました。注文済で12月26日到着予定。



2016.12.06 終了