無償ルームチューニング 193

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 天井高2700mmの約16畳のリビングです。写真にあるように左は押入れのためのクローゼット右は2重サッシとなっている完全非対称です。

 本来スピーカーの間を空けたいところですが他の場所にオーディオ機器を置けないので写真のようなセットです。

 簡易測定をすると80hzに大きなもちあがりがあります。この盛り上がりが今回対策したい一番大きなテーマです。

 御社HPを拝読すると今回はサイドパネル、定在波パネル(一枚で大丈夫か?)
と和心になるかと存じます。




 80Hzの凸凹の改善には定在波パネルが必須なので、デモ用の定在波パネルと、そのまま納品が可能なSTW1500の二枚を用意してルームチューンに伺いました。

 左にSTW1500一枚、右にSV900相当一枚を配置して試聴開始。

 元音を聞かずにスタートしてしたので、改善の度合いは定かではないが、間髪いれずにOKをいただきました。

 低域はSTW1500一枚でOK、但しサイドパネルを兼ねるので、最初に設置した位置より50cmほどSP側に移動して写真の位置に収まりました。

 音の直進性に優れるホーンSPだから可能な配置で、コーン型やドーム型であれば150cmのサイドパネルはSPの真横あたりになったはずです。

<STW1500、STWF1500の低音域吸音特性>


 右側のサイドパネルは当初設置の背丈90cmから120cmに変更して写真の位置でOKになりました。左右の背丈を揃えようと150cmもトライしたのですが、サウンドステージの奥行きが深くなるバランスポイントが見つからず120cmに戻しました。

 左側クロゼット、右側ガラスなど、左右壁面からの反射音の音質や音量が異なる場合、または家具の配置で左右がアンバランスになってしまう場合、または本件のように左右に性質の異なるパネルが置かれる場合、サイドパネルの調整はサウンドステージの奥行きが最も深くなるポイントを探して下さい。



 「6年越しのホーンが昨年末に完成して2016年1月より音楽鑑賞を本格的にスタート、部屋も直したい」、とのご依頼によるルームチューンでしたが、SPパネルが設置済だったので調整は10分で終了。アナログレコードの銘盤を次々に聴かせていただき音楽鑑賞ざんまいの快然たる2時間でした。

 年月をかけて自然乾燥させた木の塊を手彫でくり抜いた楕円形ホーンとJBL375の組み合わせでジャズとクラシックの銘盤を次々聴かせていただきましたが、375の密度感たっぷりの中音域に、ストレートホーンの清澄な解像度が高い次元でバランスしており、改めて375の音に惚れ直しました。



 実は私も遠い昔(1972〜73)、375に537-500、HL89など所有していたのですが、レコーディングエンジニアの職業柄でしょう、ストレートに音が出ないどちらのホーンの音にも馴染めず、2年ほどで手放した経緯が有ります。



 写真のSTW1500とSV1200に加え、SV300をリスナーの左右に配置しました。居間と兼用のオーディオルームなので、いつもは600サイズを使うのですが、今回は300です。こんなに小さなパネルでも足元を包む低音の包容力と音楽の安定感が確実に向上します。

 和心はオーディオラックを拡げて隙間を作ってから置くことになりました。1台作るのに70〜80時間の手間がかかる製品なので、自家用だけにしておけば良かったと後悔しきりの商品です。予約をこなすだけで手一杯なのでネットショップはSoldOut続きです。今回頂いたご注文も納品は年内のお約束。