平成16年9月22日
この度は、2日間にわたり延べ16時間を超える長時間にわたってお付き合いをいただき本当にありがとうございました。
オーディオというより音響と音楽についてこれだけ突っ込んで真剣に話を聞いたのは私には初めての経験で、非常に有意義な時間を過ごさせていただき重ねて御礼申し上げます。
情報はネットなどに玉石混淆でいくらでもありますが、自分の環境について逐一確認しながら、理論と実地を交えながらオーディオに対する普遍的な考え方を教えていただいたことは本当に嬉しく思っております。
また、手法は大間違いであったものの、自分の基本的な考え方はそれほど的をはずれてはいなかったようで、その点は安堵いたしましたし、明確な判断基準を持たずに自分の環境を基準に少しでも良くなればという堂々巡りから解放されたことが最大の収穫でした。
話が尽きずあっという間に時間が過ぎまして、お疲れの所をついつい引き留めることとなってしまいましたが、これに懲りずに是非、ご再訪下さい。
パネルの最終確認です。
衝立で使用する物は全てStainVeilで、スピーカーパネルが180センチ(左右で計4枚)、120センチ(左右で計2枚)、60センチ(計2枚)、センターパネルが120センチ(計2組で計4枚)、色はテスト設置の右下の色(色名が分かりません)と思いますのでご確認下さい。
問題は床に敷いた小さい低音用パネルですが、持ち運びが楽なので実地で使用した小さいものにするか、60センチのものにして将来は連結して使用できる可能性を残した方が良いか迷っております。大きい方が床に置いたときも効果は高いと思っておりますがいかがでしょうか。また、この床置きは大きさを60センチにするならば、重量を減らして移動が楽なようにLVでも良いかとも思っておりますがどうでしょうか。装置も大幅に減らしましたし、電源トランスの有無などの細かな点、フラッター対策や、センターパネルの使い方によっては、衝立パネルだけ先に設置して、その後の音の具合を見ながら追加した方が良いような気もしております。
■スピーカーの手前の床に置く300mm〜600mmのパネルは、低音楽器の浮き上がりを防ぐもので、地に足の着いた安定感を音楽に与えるためのものです。キャビネットからの距離で効果の増減ができるのでサイズはシビアではありません。居間に置くのですから300mmがお勧めです。また床面から反射される音に低音楽器の倍音、つまり中高音域の反射音を増やすためのものですから、LVでOKです。キックドラム、ベースなどの音ヌケが良くなり、きちっとフロント側に定位するようになります。
また、定在波の出来やすい部屋の四分の一の節のところを避けてスピーカーを設置しておりますが、180センチのスピーカーパネルを立てた場合、部屋の二分の一の節がリスニングポイントになることを避ければ定在波についてはスピーカーが通常の節の所に来ても問題がないと考えても良いのでしょうか?あるいはリスニングポイントの二分の一の節目もそれほど考慮しなくてもよいのでしょうか?
■サブウーファの設置場所の探し方として、とりあえず無造作に鳴らして(D.Cube2ではLFE入力で鳴らす)低音が良く聞えるエリアを探し出す。そしてその場所に移動する。すると超低音が部屋中に行き渡る確立が高い。という経験則があります。この法則に従えば低音が不足している部屋にスピーカーを設置する場合には、1/2,
1/3, 1/4 などの定在波の節を避ける、逆に低音がダブついている部屋では節に置く、とのテクニックが成り立つかも知れませんが、効果のほどは未確認です。
■リスニングポイントは低音域にディップができる節のエリアを避けるのが鉄則ですが、二つの節が重ならないようにすれば大きな障害にはならないようです。一般に左右方向はセンターになってしまうので(左寄りの本件はむしろ例外)、前後のみ 1/2, 1/3, の位置を避けるようにしてください。
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余談ですが、切妻型の天井、台形型の天井は上下方向の定在波の 1/2 の節が床一面にできるようです。前後・左右の節に上下の節が常に重なるため、広範囲に低音が無いエリアが作られます。低音のエネルギー感が希薄になると、音楽に没頭できなくなるので、新築であれば避けるべき形状です。
傾斜を左右非対称にすれば定在波は解消するものと思いますが、ルームチューンに相応の手間とコストがかかります。
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問題がないとすればスピーカーを少し右寄せにできますので、120センチと60センチのパネルは連結して貰った方が倒れにくく使い易いかとも考えております。
問題があるのなら左側はCDラックの関係で常設不可ですのでバラの方がハンドリングが楽かとおもいます。(右側は背面が空白ですので連結の方が良いと思います。)
余談ですが、180センチのスピーカーパネルの件を家内に話しましたところ、私があまりに嬉々として居る様子を見かねてか、苦笑いをしながら「好きなようにすれば」と申しましたので、私の粘り勝ちというところでしょうか。
片づけも終わり、先ほどやっと元の環境に戻しました。
この状態だといろいろなイコライジンググッズが有った方がやはり良いですが、いまさら元に戻す気もせず、面倒なのでCDとパワーの直結だけで聴いています。
パネル設置の音を聞いてしまうと、聴く前は相当の変化と思っていこの差がいかにも些細な事のように思えます。パネルが到着するまで、スピーカーユニットのメンテナンスやイコライジンググッズの処分でもやろうかと思っています。
最初に読んでいただいた質問事項の原稿を添付致しております。
書き終わったのが昨日の午前中ですからまだ2日と経っていないのに、改めて読み返すと稚拙な内容で気恥ずかしいですが、デモの前後を思い返しますと感慨深いものがあります。
聴かせていただいたサブウーハの心臓の鼓動を聴くようなあの低音が忘れられません。
私にとってはあの低音は音の善し悪しを超えた生理的な欲求のように感じます。今回はStainVeilにしたり枚数が増えたりと完全に予算オーバーになってしまいとてもサブウーハまで手がまわりませんが、いずれはと思っております。
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