無償ルームチューニング 138

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男の隠れ家

 黒ずくめのパネルは部屋中を夕暮れのような薄暗さで包んでしまうのではないか、と危惧していましたが、ツヤ消しであっても塗装の奥から底艶が滲むウレタン塗装は予想に反して華やかで、古民家を現代風にアレンジにした男の隠れ家のような風情でありました。


 石膏ボードのような張力の無い壁材は、ボードの下地の、柱と柱の中間がミッドバス(125〜250Hz)で振動してしまってブーミングの原因が作られ、

 合板を何枚も張り重ねた壁面で、合板の裏側の柱の強度が合板に負けたとき、100Hz以下の面振動が発生して、でたらめな位相の低音が充満して閉空間特有の圧迫感が発生するのですが、

 強からず、弱からずの板を貼り増しした壁面は、計算ずくなのか? 強運の持ち主なのか? ちょうど両者の中間に収まっており、非常にバランスの良い音場が作られていました。



 左ガラス窓、右オープン、センターパネル無し。センター定位が偏ってしまうことが既定路線のようなスピーカーシステムの配置ですが、スピーカーの真横に置かれた3枚目のスピーカーパネルによりセンターの偏りが100%解消されていました。左右非対称を見事に克服した見本のような部屋です。

 音はPMCらしさが良く出ており、低音のレンジが広く、繊細な解像度が良く出たオーナーのセンスが光る音ですが、センターパネル無しが惜しいですね。音場の奥行きがTVでストップ気味になっています。

 10cm□に収まる簡易センターパネルを作って送ります(12日の週に作ります)。もしプラスの効果が出たらレポートと写真を送って下さい。


 また、パネル配置の微調整の賜と思われるリスニングポイントに照準を合わせた低音の佇まいの作り方も素晴らしく、親交のある kurasiki さんの音作りに通じるものがあります。