無償ルームチューンで新しい発見があり、それを切っ掛けに新しいアイデアが生まれるのですが、近頃そんな発見がめっきり減ってしまって無償ルームチューンが尻窄みになっている今日此の頃です。
ところが新発見は自分の探求心次第のようで、欲しい事柄のイメージを頭に浮かべて訪問先を選ぶと、新発見がぞろぞろ出てきます。
そんな一つが本件です。

ここのオーディオシステムは、マスタークロック、DEQX、ネットワークオーディオなど、新しいトレンドを全て取り込んだシステムで、普通はそれらの全機能を駆使してしまうのですが、さにあらずです。
DEQXは50dB/octの3ウエイチャンデバと、中音ホーンの中域の盛り上がりを 1〜2dB 下げただけという至ってシンプルな使い方で、自動補正などは不使用です。
マイクロフォンとFFTで制御して作り上げる自動補正による伝送特性は非の打ち所が無いように仕上がるのですが、音楽は大抵壊れてしまいます。
ここでの新発見は二つで、一つ目は Accuton のユニット(C220-6-222)。限りなくローディストーションで驚異的な解像度、Sonyのホーンドライバーを軽く陵駕しています。

実は下記スピーカーシステムのミッドバス候補で、購入前の確認のつもりでの視聴ですが、JBL2450が負けるかもしれない、とちょっと躊躇気味。とは言いながら価格調査中。
但しクリアが度を超しているので、部屋の初期反射音をきちっと整えてやらないと真価の発揮は難しいであろう、と思います。

NS15-794-4A
NS12-794-4A |

22W/8857T00 |

SCM634 |

22W/8851T00 |

JBL 2242 |

JBL 2020 |

MORITA LAB. 720ウッドホーン

TATEMATU HI-α270x |

JBL2450 |
二つ目の発見は、このオーディオルームはコンクリートマンションの既存の部屋の中にインナールームとして作り込んだもので、広さ10畳くらい(要確認)で、夜でも100dBくらいの音量が出せる完全気密室です。
にもかかわらず、密閉空間で必ずと言って良いほど発生する100Hz以下の低音域(通常50Hz以下)による圧迫感が全く無いのです。壁面を叩いてみると良く制動されており、振動の持続が全くありません。
地下室などの閉空間で発生する、低音〜超低音が充満して不快を催す残響音まがいは、音源に含まれる実音の低音部分が吸音されずに残り続けている残響音ではなく、柱強度が低いために壁全体が一枚の大きな振動板として巨大な大太鼓の皮のように振動するのであろう、
との仮説がほぼ証明されたことになります。低音の実音の残留音が不快の原因であるならば、この部屋のような完全密閉の部屋に於いて不快が発生しない状況は一つたりとも起こりえないはずです。
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