2009年12月
 久し振りのご訪問です。壁のパネルが増えてカーテンが撤去され、ついにカーペットも撤去となってピラミッド型のジョセルが入りました。やはりオーディオルームはライブに限ります。オリジナルノーチラスが本領を発揮して、緻密な分解能に低音の包容力が加わり、音楽の表現力がとても豊かになりました。

 普通の居間として作られた石膏ボードに壁紙の部屋ですから、ノーチラスが放つ超低音のエネルギーを受け止められる強度は持ち合わせていません。壁強度の低さはパネルで覆って解消。質量22kgのジョセルが床の補強とbassoの機能を兼ね、上下のフラッターも消えました。

2005年7月


 下記グラフは2005年7月に測定した残響時間の周波数特性。壁に強度があれば125Hz以下の残響時間は左上がりでほぼ直線的に増加しますが、30Hz〜63Hzが複雑に折れ曲がり、壁振動の影響と思われる残響時間不足が現れています。

 2009年12月の写真では多くの壁や床がパネルで覆われて壁振動がマスクされ、オリジナル・ノーチラスの本領が発揮されて音楽の表現力が格段に向上しました。

 残響時間の低音域が16Hzまで計測できた例はD.Cube2HXを用いた測定以外ではほぼ皆無であったと思います。ノーチラスの音域の広さに吃驚です。低音の音域が広ければ広いほど、エネルギーの大きな低音が壁を揺らしてミッドバスがブーミーになります。ノーチラスの能力を引き出すポイントは部屋強度のアップに尽きるでしょう。

残響時間の周波数特性
-▲--▲- 12畳間の最適残響時間  -■--■- 実測残響時間  -◆--◆- 500Hz基準で補正した基準残響時間









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