木またはプラスター(石膏)ボード内装のオーディオルーム
<フロント側壁面の解析>

フロント以外は別ページ(制作中)で扱います。

既設のオーディオルームのチューニング法について、理論的な根拠を解き明かすためのページです。新設に必要な”遮音と低音の吸音層”については触れておりません、別ページ(制作中)をご参照ください。
 
 人の聴覚は”音の周波数特性””音の位相”を聴き分けることができます。ルームチューニングとは、部屋に起因する、この二つの要素を適正値に整えることで、アンプやスピーカーが素のままの特性を発揮できる環境を作ることです。

伝送特性と残響特性の両面を検証して、既存の居間あるいはオーディオルームのチューニング法を解き明かす試みです。文章で表現するのが難しい時間の領域が含まれますので、不明な点はBBSメールなどでご質問をお寄せ下さい。難解な部分は後日全面書き直しをすることもございます。繰り返しご覧下さい。
 
板壁の音響特性は、表面の板材を支える裏側に隠れる柱構造に大きく依存する

 木やプラスターボードなど、板材固有の音響特性は、ミッドバス帯域の板共振によるものです。オーディオルームでは一部の例外(RC打ちっ放し)を除いて、板張りまたは一部板張りの内装が一般的です。そしてその板面の音響特性が、裏側の梁の構造で大きく変化するところに木造のオーディオルームの設計の難しさがあります。
 
残響時間に起因する
リスニング・ポジションの
音圧特性(周波数特性)

 「計算式1」は
リスニング点の音圧を出すものです、PWLがスピーカが出す音源の音圧。+記号以降は受音点までの距離による音圧の減少分(マイナス値)。

 パラメータの説明などは省きますが、加藤鉄平氏のHiFiオーディオ教室のLesson31に詳しい説明がありますので、パラメータの詳細など参照してください。

 室内の吸音材の量を増減するチューニングを行うと、計算式1のRの値だけが変化します。従って使用材料のRの値でSPL(リスニングポジションの音圧)の周波数特性を求めグラフにプロットすると、残響時間に関連するリスニングポジションの音圧特性(周波数特性)のグラフが得られます。




計算式1
リスニング点の音圧=音源の音圧−距離減衰


SPL : 音源からr(m)のリスニング点の音圧
PWL : スピーカが出す音圧
スピーカから r(m)離
れた点の音圧減少分

Q:音源の指向係数
R:室定数



計算式2
室定数=室内の平均吸音率&総表面積で計算


R : 室定数
: 平均吸音率
S : 室の総表面積

板壁の吸音率 (建築の音響設計/オーム社 永田穂著 より)






測定周波数は左から 31.5, 40, 50, 63, 80, 100, 125, 160, 200, 250, 315, 400, 500, 630Hz ・・・








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